| 授業科目 | 複素解析 | 対象 | 情報システム工学科・2年次 |
| 開講学期 | 前期 | 単位 | 基礎科目/選択/2単位 |
| 担当教官 | 大西 良博 | 所属 | 人文社会科学部 環境科学講座 |
| 授業の目標、概要と計画、教室外の学習 ・授業の目標 整式や三角関数, 指数関数はどこにおいても Taylor 展開ができる. その様な関数を整関数とよぶ. 数を扱うのに整数だけでは不便で, 有理数を扱うことにより便利になるのに似て, 整関数だけを扱うのは不便で, 有理数に相当する複素解析関数なるものを考えると大変便利になる. ただし, これは極めて雑な説明である. この複素解析関数の扱いに習熟する ことがこの講義の目的である. ・概要と計画 ● 複素解析関数は関数の中では極めて扱いやすいものであって, それらは, 少くとも 4 つの全く異なる仕方で特徴づけることができ, しかも, それらの特徴づけはすべて重要である. また, 複素解析学の発展に重大な寄与をした Riemann がそうであった様に, ここで学ぶ内容は, 物理学的な思考ともたいへん合致している. (Riemann は曲面上の流体, あるいは電流などを思い描きながらこの理論を展開した. ) それゆえ, 本講義の内容は情報工学においても強力な武器となる. ● いずれにしても, 微分積分学ではどちらかというと, その内容が散漫であったのに比べて, 複素解析学では, それぞれの部分がたいへん密接に関係しあっており, 1つのことがらなのに, こんなにも異なる観点からの多面的な理解ができるのか, という様な驚くべき経験の最良のものを, 受講者は得ることができるに違いない. ● ついでにもう一言. 複素解析学は, 最近注目を浴びてきた楕円曲線暗号や, さらに代数曲線なるものを利用した暗号理論を学ぶに場合も必須のことがらである. ● 本講義の回を追った計画は, この syllabus を書いている時点では確定していないので, 申し訳ないが, 開講時に提示する. まずは, 高等学校で学んだ「複素数と複素平面」(De Moivre の定理など)を復習した上で, 複素解析関数の概念を学んでいく. ・教室外の学習 ほぼ毎回, 宿題を出すので, それに挑戦し, 解答もしくはわからないことを詳しく書いたものを, 決められた期日(つぎの講義の前々日)までに, 提出されたい. 提出されたものは講義のときまでに 添削し返却する. | |||
| テキスト 教材 参考書 |
教科書:佐藤恒雄・吉田英信 著:初歩から学べる「複素解析」, 培風館 参考書:L.V. アールフォルス:複素解析, 現代数学社 | ||
| 授業の形式 | 教科書に沿って講義を行う. 授業時間内に宿題の解説もする. | ||
| 成績の評価方法と基準 | 期末試験の得点 60 点以上(ただし, 中間試験を行なった場合は, それと期末試験の平均得点または期末試験の得点が 60 点以上)を合格とする. 出席率, 宿題のでき具合や提出の有無は一切, 評価の対象にはしない. | ||
| 留意点 | 線形代数学, 微分積分学I・IIの内容を理解していることが前提である. 講義に際しては, 微分積分学I・IIの教科書を持参するのが望ましい. | ||