授業科目名 環境数理 III 特論(エントロピーと環境学) 担当教官名 大西 良博 所属 環境科学
対象学生 人文社会科学部 大学院
科目の種別 選択科目 開講学期 前期
旧・授業科目名 なし 選択 単位数 2単位
授業の目標、概要と計画、教室外の学習

【授業の目標】
Henri Bergson(France の哲学者)は「あらゆる自然法則の中で熱力学第 2 法則が 最も metaphysic(形而上学的)である」と述べた. ここで,熱力学第 2 法則とは entropy に関する基本法則である. その言葉の通りに entropy の概念は 21 世紀において, 非常に重要なものとなると予想される. この講義では entropy の概念を学び, それと環境問題との関連について種々の説を学ぶ. entropy の概念を理解するためには, 熱力学の初歩を詳細に学ぶ必要がある. そのためには多変数の微積分の知識が必要である. 下記にあげた「熱・統計力学」は多変数の微積分学の知識を仮定しているが, 受講者の能力に応じて,最初に多変数の微積分学の解説・演習を行う. その後,教科書「熱・統計力学」に沿って講義を勧める. Entropy に関するある程度の理解ができた段階で, “Entropy と環境問題”の関係について, 今日いろいろな場面で主張されていることがらを できるだけ多く紹介する.

【授業の概要と計画】
第1回 ガイダンス
第2〜3週 微積分学の復習(I)
第4〜5週 微積分学の復習(II)
第6週 温度と熱
第7週 熱力学第1法則
第8週 熱力学第2法則
第9週 気体と分子
第10週 気体分子の分布確率
第11週 古典力学的な体系
第12週 量子論的な体系
第13週 量子論的理想気体
第14週 環境問題とのつながり(I)
第15週 環境問題とのつながり(II)

【教室外の学習について】
ほぼ毎回,章末問題を課すので,解答またはわからないことを詳しく書いたものを レポートにして提出して下さい.
テキスト,
教材,
参考書
テキスト
「熱・統計力学」, 戸田盛和 著, 岩波書店,2400 円

参考書
「入門微分積分」,三宅敏恒 著,培風館,
「生命系の経済学に向けて」,玉野井芳郎 著作集 (2),学陽書房,
「熱物理学」,白鳥紀一・中山正敏 著,朝倉書店,
「エントロピー法則と経済過程」,N.Jorgescu-Regen 著,みすず書房,
「存在から発展へ」(原題:From being to becoming),Ilya Prigogine 著,みすず書房,
「確実性の終焉」, Ilya Prigogine 著,みすず書房,
「創造的進化」(原題:l’Évolution créatrice),H.-L. Bergson 著,岩波文庫,
授業形式 授業形式は講義形式であるがほぼ毎回課題を出すのでそれに, しっかり取り組むことが必要である. 提出されたレポートは添削して返却し, 講義中には出題した課題の解説も行う.
成績評価の方法と基準 成績評価は期末筆記試験のみによる.
履修に当たっての留意点 演習問題をしっかり考えて、解いていくことが最も大切である.